柴崎図書館をなくすな!! の陳情採択です

 昨日の市議会本会議で、数日前の文教委員会での採択に続き、陳情第9号『柴崎図書館の存続・充実に関する陳情』が公明党、市民フォーラム(民主系+生活者ネット)、共産党と私達「社会民主党・みどり立川・市民の党」の賛成21、自民党の反対8で、賛成多数で可決・採択されました。本当に良かった。

 まず、陳情出すために中心となられた市民の皆さん、陳情署名に参加した市民の皆さんに敬意を表したいと思います。また、陳情が出される前から、この問題について、鋭い質問で、廃館許すまいと市を追及してきた浅川議員(共産)・中島議員(公明)・矢島議員(社民)の先輩議員、また副議長ということで質問は遠慮されていましたが、反対の意向で活動された守重議員(市民フォーラム)にも敬意を表したいと思います。

 そもそも、柴崎図書館の廃館については、市の経営改革プランに書かれてはいましたが、図書館についてはその中の重点事項にもなっていないもの(優先順位が低いもの)で、今まで図書館のあり方や運営について意見を聞いてきた図書館協議会(図書館長の諮問機関)に正式に諮問も行われず、地元自治会や学校関係者や図書関連の団体から意見聴取もせず、一番大切な利用者の意見も集約されていませんでした。

 清水新市長は所信表明で

「市政運営にあたっては、市民との対話の重要性が今まさに問われておりますし、この対話から生み出された施策をいかに展開するかが、市民生活の安全・安心を保障し、持続可能な立川市の将来を築き上げるうえでの大切な礎となってくる」
「私は市民との対話にあたって、十分な情報の公開や説明責任を果たし、市民の意見に謙虚に耳を傾けることを基本に据え、…」

と言われていますが、こと柴崎図書館の廃館問題については、ほとんど市民との対話はなく、正反対の対応になっていると言わざるを得ません。清水市長にはこの陳情採択を重く受け止めて、柴崎図書館の廃館を白紙撤回し、経費を適切に見直したうえで存続し、利用者が増えるように、サービスの充実を図っていただきたいと思います。

 以下は、私、五十嵐が文教委員会でおこなった陳情への賛成討論です。文教委員会では4人も賛成討論者がいましたので、一部割愛していますが、これが全バージョンです。


陳情第9号 柴崎図書館の存続・充実に関する陳情に賛成の立場で討論します。

 立川市の図書館づくりの5本柱は身近なところにある図書館、暮らしに役立つ図書館、親しみやすく利用しやすい図書館、誰でも利用できる図書館、読書の自由を保障する図書館ということです。

 また、立川市第3次基本構想では、

《高齢社会の進展や余暇の増大が見込まれる状況にあって、生涯学習を求める多くの市民に対して、多様な学習意欲に対応した学習の機会や内容の充実をはかる必要があります。このため、公民館、図書館、学習等供用施設などを中心に、より効果的な学習の機会や場を提供する》

と明記されています。

 さらに、子どもの読書活動推進計画には前文に

《子どもたちが生きてゆく喜びに満たされ、自分らしく生き抜く力をはぐくむために、読書が果たす役割は大きなものです。子どもたちがかけがえのない一冊の本と出会えるような豊かな読書環境を整備していくことで、私たち大人もひとりひとりの子どもの成長と発達を見守っていきたいと考えています》

とあります。

 これらの図書館事業に関する基本的な考え方をみると、経営改革プランのいう中央図書館と地域が重なり、市内8ヶ所ある地区図書館で利用者や図書貸出数が一番少ないということでの廃館の方針は実に短絡的と言わざるを得ません。もともと、中央図書館と地区図書館の役割自体が違うはずです。

 陳情の理由にもあるように、身近にいつでもいける地区図書館は小さな子どもたちやお年寄りには必要性が高く、高齢化を迎える中では、かえって充実させていかなければなりません。もし、柴崎図書館がなくなってしまえば、第1小学校、第4小学校の子どもたちは、立川駅南口や北口繁華街を通って、中央図書館にいかなければなりません。特に低学年の子どもたちは安全にたどり着けるでしょうか。

 そもそも、柴崎図書館の利用者や図書貸出数が少ないのには、下記のような理由があります。

1、地区図書館の中で2番目に狭い
2、蔵書数が少ない
3、図書購入費が一番少ない
4、雑誌は22種類、新聞も3種類しかなく、一番少ない
5、視聴覚資料 CDやカセットがない
6、職員も3人(内嘱託1人)と少ない、司書資格者もいない
7、他の地区図書館で定期的におこなっている読み聞かせやお話会もない

 つまり、司書の資格がある人がいないから、「調べる手伝い」をしてくれるレファレンスサービスもほとんどできないし、関心を呼ぶような配架や特設コーナーをつくって展示することも困難であり、読み聞かせもお話会もないから定期的なリピーターも少なくなり、蔵書数、雑誌や新聞も少なく、CDやカセットもないからもちろん利用者は少なくなる。このような負の相乗効果によって利用者や貸出数が少ないというのが現状なのです。市がこの間に利用者や貸出数を増やす努力は教育長もお認めのように、ほとんどしていません。

 しかし、2006年度の児童書のリクエスト数は1958冊と地区図書館の中で1番多く、子ども達にとってはなくしてはいけない施設です。

 とくに図書館協議会に正式に諮問も行われず、地元自治会や学校関係者や図書関連の団体から意見聴取もせず、一番大切な利用者の意見も集約されていません。これでは行政が市民の意見を聞かずにことを進めていいとの前例をつくってしまうでしょう。いったい誰のための行政なのでしょうか。

 柴崎図書館の廃館を白紙撤回し、経費の適切な見直しをしたうえで存続し、利用者が増えるように、子どもたちのための読み聞かせやおはなし会をやるようにしたり、蔵書を増やしたりというサービスの充実を求めます。よって、この陳情に賛成です。


 残念なことに、なぜか?教育委員会では柴崎図書館を廃館にし、大幅なサービスの後退になる「中央図書館の分室」にするという案に全員が賛成してしまっています。

 まだまだ予断を許せません。引き続き、市長や教育長や教育委員に「柴崎図書館をなくすな」と声を上げましょう。特に市長への手紙やメールを出してください。また、柴崎図書館を利用し、図書を借りて、子どもたちのための読み聞かせやおはなし会をやるようにしたり、蔵書を増やしたりするように要求していきましょう!! 

柴崎図書館をなくすな!!存続して充実を!! の声を市長へ届けよう!!

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