2012年度立川市特別会計国民健康保険事業歳入歳出決算の認定への反対討論


2013年9月17日の決算特別委員会での討論です。


清水市長は、被保険者1人当たり約1万6,000円、1世帯当たり4万円の収入が減る中、2012年度に、約3億2,300万円の国民健康保険料を値上げしをしました。これは被保険者1人当たり平均で約8,211円もの値上げになります。


反対の理由は以下の通りです。


2012年度立川市特別会計国民健康保険事業歳入歳出決算の認定への反対討論


○委員(五十嵐けん君) 私は、議案第61号 2012年度立川市特別会計国民健康保険事業歳入歳出決算の認定に反対の立場で討論をいたします。


 立川市国民健康保険加入者の生活がより一層厳しくなる中で、2010年度の約1億6,000万円の国民健康保険料値上げに続き、2012年度の約3億2,300万円の値上げ、被保険者1人当たり平均で約8,211円もの値上げを行ったことは断じて許せません。特に、2012年度の値上げは、加入者一人一人に賦課される均等割の値上げがあり、家族の多い世帯ほど値上げ幅が大きくなるのが特徴で、7割、5割、2割の軽減措置を受けている低所得者世帯でも1割の値上げになっておりました。


 給与収入が減り続け、可処分所得が減り続ける中で、先ほどの議論が特別委員会の中で議論がありましたとおり、被保険者1人当たり約1万6,000円、1世帯当たり4万円収入が減る中で、今回の3億2,300万円もの大幅な値上げは、その他の増税と相まって、立川市国民健康保険加入者の苦しい家計や生活を直撃し、明らかに消費は冷え込んだことでしょう。特に、立川市では、2000年度から2012年度までに約17億4,200万円もの国民健康保険料の値上げをしてきました。今年度も約1億3,000万円の保険料の値上げを行っており、被保険者世帯の家計直撃しています。


 一方で、国民健康保険料の滞納世帯数は高どまり傾向にあり、2012年度の滞納額は約10億6,800万円、不能欠損額は約2億7,500万円と高い水準にあるのではないでしょうか。国保の滞納額や不能欠損額が毎年大きな金額になっています。国保料の度重なる値上げが国保料の滞納や不能欠損額を生み出している原因の一因になっているのではないでしょうか。古訓健康保険料の滞納額の時効は2年間。2年で納められなければ、結局、不能欠損ということになり、市が補填するということになります。


 そもそも、国民健康保険は、中小零細、自営業者や社会保険に加入していない中小零細企業に勤める者や派遣などの非正規社員やフリーターや失業者や退職者など、所得が少ない方が加入する、最後の受け皿的な役割を果たしています。もともと保険料で急増する医療給付を賄うのは無理があり、国が国庫補助の負担率を下げたために、構造的に市町村が一般会計から繰り入れをしなければならないようになっています。そのような構造的な欠陥があるとはいえ、被保険者に保険料の値上げを押しつけてはいけません。


 よって、議案第61号 2012年度立川市特別会計国民健康保険歳入歳出決算の認定に反対いたしますが、国に国庫補助の負担率をもとに戻すように強く要望し続けることや、今後も国保世帯の市民の生活がさらに厳しくなる中で、国の増税もめじろ押しになることから、ジェネリック医薬品の普及率をふやすなどの努力を最大限行い、2011年度に国保料の値上げを見送ったように、少なくとも来年度以降の安易な値上げをしないように要望して、反対の討論を結びたいと思います。

 以上です。


議案への賛否

【賛成】
公明党、民主・市民フォーラム(民主党)、自民党、安進会、生活者ネットワーク

【反対】
共産党、緑立川、市民の党(五十嵐)


賛成多数で決算議案は認定。