給食食材の検査継続 と 「学校給食用材料調達事務要綱」の改正

当初、今年の12月までの予定だった保育園や小中学校の給食食材の放射能検査について、立川市では、来年の3月末まで継続することになりました。その中で“給食まるごと検査”もおこなう方針です。一歩前進といったところですが、放射性セシウム137の半減期は30年余りであることを考えれば、給食食材の検査は期限を区切るのではなく、長期的に継続しておこなうべきものです。


検査機関に委託しておこなわれる、来年の1月以降の検査は、3週間に2回で、1回の検査で6品目と5校(5園)の“給食まるごと検査”となるようです。なお、立川市のまるごと検査は、保育園や小学校の単独調理校などで冷凍保存することができないために(冷蔵庫などに冷凍保存するスペースがないために)、5日間の給食を冷凍保存してそれを検査するという方法ではなく、1日の給食一食分をミキサーにかけておこなう検査になります。


つまり、3週間の2回の検査のうち、1回の検査が保育園、もう1回の検査が小中学校ということになります。

保育園で3週間に1回の検査で、単体の食材6品目と“給食まるごと検査”については5園程度(11検体の検査)。

小中学校で3週間に1回の検査で、単体の食材6品目と“給食まるごと検査”については5校程度(11検体の検査)。


今までの検査は1カ月で、保育園で20検体(隔週で10品目ずつ)、小中学校で20検体(隔週で10品目ずつ)で、40検体の検査がおこなわれていましたが、継続しておこなわれる来年1月から3月末までの検査は1カ月に換算すると約30検体の検査ということになり、検体数から言うと、後退ということになります(もちろん、“給食まるごと検査”をやるという前進もあるのですが…)。


しかしながら、検査機関に委託しておこなわれる検査では、食べる前の検査は不可能ですし、1検体2万円もかかるということから、検査する検体を増やして、きめ細かい検査はできません。


市が独自に食品の放射性物質測定器を購入して、食べる前の検査を可能にして、検査品目を増やし、子どもたちを内部被ばくさせないために、微量であっても放射能に汚染された食物を避ける、使用しないという体制をつくるべきです。


あとこれは、私も強く要望していたことですが、「立川市学校給食用材料調達事務要綱」の第4条7項が11月1日から下記のように改正されました。

7 学校給食課長は、次の各号に掲げる食材料については,選定除外及び使用自粛をするものとする。

(1) 遺伝子組み換え作物
(2) ダイオキシンの汚染が疑われるもの
(3) BSE等に感染が疑われるもの
(4) 放射性物質の汚染が疑われるもの
(5) その他安全を確認出来ない食材料

「 (4) 放射性物質の汚染が疑われるもの」が加えられました。


つまり、学校給食課長は給食に使用する食材料ついて、「放射性物質の汚染が疑われるもの」を「選定除外及び使用自粛」しなければなりません。大きな一歩前進と言えます。