子どもたちのための放射線防護対策について 2011年9月議会 厚生産業委員会 所管事項質問(10月14日)

以下は、10月14日におこなわれた厚生産業委員会の私の所管事項質問です。


◆五十嵐
 子どもたちのための放射線防護対策についてお聞きいたします。

 過日の一般質問で、私が保育園の菜園、花壇への堆肥の使用状況を聞きました。そうしたところ、3月以降購入したものもあるんだけれども、それが実際疑惑の汚染が疑われるようなものかどうか判別できないまま使っているという状況でした。そこでつくられた野菜などの食物もある保育園では食べてしまっているという現状もあるということでしたけれども、今後、今国の堆肥の基準、規制値というのは、たしか400ベクレルだったと思いますけれども、それは一般的にはいいのかもしれませんけれども、子どもに対しては大変高い値ですし、こういう保育園の菜園、花壇への堆肥の使い方ですとか、そこでできた食物への対応というのは、まず公立保育園から取り決めというのをしたほうがいいと思うんですけれども、その点、例えば年間何回かそういった菜園の土壌を検査するとか、そういったことも必要だと思いますが、いかがでしょうか。

 また、この間、横浜のストロンチウム問題がありまして、やはりホットスポットですとか、ミニホットスポットもしくはマイクロホットスポット、あと原発由来ではないような、原発の事故由来ではないような放射性物質もあったりするというびっくりスポットというんでしょうか、そういうものもありそうですので、やはり立川市も滑り台の下、U字溝の側溝の下、雨どいの下とか、そういった放射線量、セシウムなど、ストロンチウムを含めて、たまりやすいようなところを測定していくということが必要じゃないかと。私が一般質問した時点と、また世の中的のそういったホットスポットに関する関心が大分変わりましたので、改めてお聞きしたいというふうに思います。つまり、空間線量の測定箇所をふやすべきじゃないかということなんですが、お答えいただければと思います。


●吉田・保育課長
 子どもたちのための放射線の防護の対策についてということでございますけれども、春に各保育園では菜園というほどではないですけれども、プランターにキュウリやトマトやピーマンなど、その育ちを見るために植えた事実がございます。ただ、自家製の堆肥ですとか腐葉土などを公立の保育園では使っている事実はございませんでしたが、その際に各プランター腐葉土をまぜていたことは確かでございます。ただ、それがいつつくったものかというのは、既に使った後でわからない状況があったことは確かでございますので、今後についてはそういう使用についても気をつけてやっていきたいというふうに考えております。

 ただ、空間の放射線量の測定につきましては現在継続していく、はかっている中でどの保育園でも安定した数値を示しておりますので、現在使っている測定器につきましては、遮へい物があったりすると誤差が大きくなるということもありますので、現在の測定の方法を続けていきたいというふうに考えております。
 以上です。


◆五十嵐
 具体的に聞きたいんですけれども、要するに放射線防護対策についてですが、そういった花壇ですとか菜園の堆肥の使用の仕方、あとどういうものを使うのか。つまり、今市場で出回っているものは一応400ベクレル以下ということになるわけですよね。でも、私は子どもにとっては、規制値の見直しというのはどんどん今後図られていくと思いますけれども、やはり高過ぎるんじゃないかなと思うんですね。そういった土壌から、もし後に食べることとなる野菜なんかができているというふうになると、やはり実態がつかめませんので、ある程度そういった場所では土壌調査をするというようなことも含めて検討して考えていかなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。これ何らかの取り決めをしたいということでしたけれども、実際に実効性のあるような取り組みしてもらわないと困ると思っていまして。というのは、例えば今これは私立の幼稚園のほうですけれども、芋掘りをして、その落ち葉で焼いて食べるみたいな、そういう行事というのはあると思うんですけれども、そういったことに不安を感じているお母さん方も多いんですね。きのうたまたま私、NHKの教育テレビを見ていましたら、やはり葉っぱにセシウムが吸収される率というのが高いらしい。残念ながら、循環の─循環するということはいいことですけれども、落ち葉になって、堆肥になって葉っぱが土に返っていくというのはいいことですけれども、この放射性物質が入ったためにその循環がすべて、放射性物質も循環してしまうということになってしまいますから、まず公立保育園でそういった子どもたちを守るために最大限の取り組みを始めて、そういった私立保育園、幼稚園なんかも含めて、そういうことに気をつけてくださいということをしっかり周知していく必要性があるんじゃないかなと思いますけれども。例えば、幼稚園でそういった親御さんの声とかないですか。落ち葉で焼き芋をやって食べるのはやめてくださいとか、市のほうに。一応そちらのほうも聞きたいと思いますのでお答えください。

 ホットスポットをはかることについてはかたくなにやらないという話ですけれども、今また世論の流れが大分社会的な状況が変わりましたよ。世田谷の問題は原発事故由来の放射性物質じゃなかったということではありましたけれども、新たな段階に入っているわけですから、基本的に園庭の真ん中だけでは、なかなかそこ余り真ん中というのは水が余りたまるようなところじゃないですから、0.05から0.09ぐらいの線量でずっと安定していますから、これは今はかっても大体安定しているじゃないですか。例えば、保育園で今1カ所はかっていますけれども、2カ所ふやすぐらいのことは無理なくできますよ。やはり保育園で子どもたちを守るという視点をもっとしっかりして、そういったミニホットスポットと思われるところをしっかりはかるということを市の方針としていただきたいんですが、それについては理事者にお答えを願いたいというふうに思います。


●吉田・保育課長
 菜園等の堆肥の問題と空間線量の測定の関係ですけれども、菜園での土壌での肥料については、現在はもうお花程度しか各保育園ないかと思いますけれども、今後来年度、また春から夏にかけて、夏野菜については多少そういうことを検討していかないといけないことになると思いますので、状況を見ながら、その菜園ですとか、あとは堆肥の問題については検討していきたいというふうに考えております。

 また、園庭におきます落ち葉ですとか雑草類につきましては、現在、堆肥のほうに回すのではなくて、燃やせるごみとして出たたびに、なるべくごみ収集業者のほうに燃やせるごみとして搬入していただくように、それを残さないような努力はさせていただいているところでございます。
 以上です。


●鈴木・子育て推進課長
 幼稚園の園庭での焼き芋大会といいますか、その辺の件の危惧される声ということなんですが、直接にはこちらのほうには入ってきてございません。ただ、間接的にそういうことをやると、葉っぱにも多くついているということは危惧されている声があるというのはお聞きしております。
 以上でございます。


●越川・副市長
 保育園での空間放射線量の測定についての御要望でございますが、現在でも立川市の場合は、市内110カ所を超える場所で定期的に検査をしておりまして、数値的には大変安定した数値が出てきております。これも多摩のほかの市に比べても相当密度の高い検査をしているのが現状でございます。それと私ども一番関心を持っていますのは、多摩地域のほかの市で多少何か異常が出たりとかということになれば、またいろいろ判断要素を変える必要があるんだろうとは思っていますが、現状のところ多摩の各市ではそういうような異常な数値が出ていない。そういうことを考えますと、市としては現在の測定方法で十分市民の安全は確保できている、そのように考えております。


◆五十嵐
 保育園の菜園、花壇などに使われる堆肥、さらにそれにそこでつくられた食物の取り扱いですとか、もう少し子どもたちの立場に立って真剣に考えて検討していただきたいというふうに思います。

 また、空間の放射線量測定については、たしか今私直接数字を持っていませんけれども、少し前に東大和市で高い数値が出たというふうに聞いています。やはりこれははかってみないとわからないというところが実際厄介なものでして、だって240キロ離れた横浜の港北区にもストロンチウム、重たいと言われているストロンチウムも飛んでいたという話ですから、そこは5年前にできたマンションだということですから、今回の福島第一原発の事故の由来によるものだと思います。今後も循環を繰り返して、奥多摩では高いところがありますから、そういったものが川などを通じて立川市の多摩の大地のほうに流れてくるということもあり得ますから、少しかたい頭をやわらかくしていただいて、限度がないと言われましたけれども、あと2カ所ぐらいだったら絶対はかれますよ。まずはかって証明してください。心からお願いいたします。