子どもたちを守ろう 八日目の蝉 と 童神 と 母の願い
今、映画でも公開中で話題の『八日目の蝉』。
ちょうど1年前ぐらいにNHKでも、檀れいさん主演でこの物語のドラマをやっていました。
もうそろそろ、6月の市議会がはじまるので、一般質問の準備で夜更かしをしていて、たまたまテレビをつけると、このドラマの再放送をやっていて、また見入ってしまいました。
直木賞作家の角田光代さんの原作で、母性、愛を描いたせつなすぎる内容のドラマ。「母」と「幼い娘」の逃亡劇のなかで、いろいろな母が、そして母性と愛が登場します。子役の小林星蘭ちゃんの演技もとてもせつな。
(同時期に日テレで『Mother』という母性がテーマのドラマもやっていて、特に子役の芦田愛菜ちゃんがブレイクして話題をさらっちゃいましたが、小林星蘭ちゃんのさりげない演技もなかなかのものでした)
昨年のその時期は、立川市議選間近でしんどい時期でしたが、一服の清涼剤的に、少し遅い夕飯を食べながらこのドラマを見ていたのを思い出しました。見かけによらず、かわいい子役が出ているせつないドラマには弱いたちなので、再放送を見て、再び涙腺を緩ませてしまいました。
話は変りますが、6月議会での私一般質問の項目は以下のとおりです。
1、「原発震災」に対する対応・対策と放射能汚染について
2、保育園や学校の園庭や校庭・プールの放射能について
3、保育園や学校の給食の食材について
4、脱原発へ、自然エネルギーへのシフトについて (原発に頼らない社会への転換と効率的な節電対策について)
福島第一原発の大事故による深刻な放射能汚染という状況の中で、同様の質問をする議員も多いようですが、私が上記の質問をしようと決めたのは、
「 罪も無い子どもの命を “放射能” の危険にさらさないで」
「給食に汚染された野菜を出さないで」
「子供たちを守る側でいて欲しい」
という立川市の母親たちからの切実なメールを数通いただいたことでした。
子どもたちや妊婦(胎児)などの放射線に対する感受性(細胞の傷つく程度)は大人の数倍あると言います。
放射性ヨウ素の被害の場合には、成長ホルモンに影響を及ぼします。大人の場合は成長ホルモンはすでに成長していますので、被害は少ないといえますが、子どもたちへの被害は約10倍、胎児の場合は約100倍といわれているようです。
育ち盛りの子どもたちが園庭や校庭や公園やプールなど過ごす時間は比較的長く、そのことを考慮に入れると、複合的な放射線の影響を受けやすく、小さい体に放射性物質を蓄積して、内部被曝してしまう可能性が高いと言わざるを得ません。
ゆえに、子どもたちには、大人たちよりも、より厳しい放射性物質への基準が必要です。
保育園や学校の生活の中で子どもたちへの放射線の影響はより少なくあるべきですし、保育園や学校の給食の食材の選定にあたっても、ヨウ素・セシウム・ストロンチウムなどの放射性物質を含んだ食べ物を取り入れることがないようにすることが、より身近な地方自治体(行政)の責務だと思います。
立川市は、東京都健康安全研究センター(新宿区百人町)での放射線量測定結果から「放射性物質の値が人体に重大な影響を与える値ではない」ということで、立川市自体の放射線量を実際に測定していないのに、立川市も安全であるという見解です。また、給食の食材についても国の認めた基準をクリアして市場に出回っている食品はすべて安全であるという見解です。
その立川市と教育委員会の考えを改めさせて、まず市が放射能測定器を購入し、独自に立川市の放射能測定をさせるような質問ができるように微力を尽くしたいと思います。
さて、NHKドラマ『八日目の蝉』のエンディングソングは、元ネーネーズの沖縄音楽を代表する歌い手である古謝美佐子さんとそのつれ合いである音楽家の佐原一哉さんがつくった『童神(天の子守唄)』。「わらびがみ」と読み、夏川りみさんのカヴァー曲でも有名ですが、この名曲を城南海さんという若いシンガーが『童神〜私の宝物〜』としてヤマトグチバージョンで歌っています。
天からの恵み 受けてこの地球(ほし)に
生まれたる我が子 祈り込め育て
イラヨ―ヘイ イラヨーホイ
イラヨー 愛(かな)し思産子(うみなしぐわ)
泣くなよーや ヘイヨー ヘイヨー
太陽(てぃだ)の光受けて
ゆーいりよーや ヘイヨー ヘイヨー
健やかに育て
放射線は「命」と共存できないもの。
子どもたちを守るためには原発に頼らないに社会をつくらなければなりません。
天からの恵み=自然エネルギーへの転換が必要です。
【追記】
幼虫として地中の中で長い間(3年から17年間)、やっと地上に出てきて7日間。泣きつづけて生をまっとうしていく蝉。福島第一原発近くで生まれた蝉は、人気がない汚染された地で何を思って泣くのだろうか。