再度、被災避難者を競輪宿舎へ受け入れを!! すでに千葉・取手競輪で受け入れ

福島原発事故で屋内退避指示が出ている原発周辺の半径20〜30キロ圏の住民に対し、20キロ圏内と同じく避難指示を出すべきだとの意見が各方面から相次いでいるようです。

一進一退が続き、予断を許さない状況である原発大事故。未だ楽観できない状況です。放射能漏れも心配だけに、素早い対応が必要ではないかと思います。

そのためには避難所が必要です。

東京都では、武道館や味の素スタジアムに続き、東京ビックサイトなどが避難所になっていますが、計画的な避難所対策が求められています。

昨日、競輪選手宿舎の被災避難者に開放をと書きましたが、未だに経済産業省や財団法人JKA(競輪とオートレースを統括する財団法人:経済産業省管轄)の決断がなく、4月開催については各競輪施行者の判断に任せるという状況のようです。

被災地の福島県いわき平競輪場は被災地への救援物資の経由地となっていて、当面の間、開催中止。被災者を受け入れている千葉競輪場も4月開催中止を決めています。また、大震災でバンクに亀裂が入り、特別観覧席が全損した茨城県取手競輪場は今後の状況を見据えて開催判断を先送りしています。

22日の段階で、千葉競輪場では選手宿舎に震災に遭った福島県民を中心に10世帯、31人を受け入れています。取手競輪場の選手宿舎も19世帯、79人が入居しており、素早い対応をとられています。この素早い対応には、千葉市長と取手市長に敬意を表したいと思います。

清水立川市長と立川市の公営事業部の英断を望むものです。


以下は経済産業省のホームページのご意見コーナーに五十嵐が送ったメールです。

経済産業大臣 海江田万里 殿

拝啓

立川市で市議会議員をしています五十嵐けんと申します。過日の立川市議会で、私は、少なくとも4月いっぱいまでたちかわ競輪場でおこなわれる競輪を中止して、競輪選手のための宿舎も開放して、被災避難者を受け入れるべきだと提案しました。
市側の答弁は、競輪を所管する経済産業省が3月いっぱいの競輪開催を見送ったが、4月以降はまだ協議中であるので、もし、中止すようなことになれば、最大限の対処はするという内容でした。
ご承知のように競輪には、八百長などを防止するため、競輪場入りしてから帰宅のために競輪場を離れるまで、選手全員が隔離状態にされ、外部との接触や連絡をできないように競輪場に併設された選手宿舎が用意されています。もちろんシャワーなども完備していますし個室になっていますので、プライバシーも守られ、被災者の避難所として“うってつけの場所”であると思います。立川には130人ぐらい泊れるキャパシティーがあります。
少なくとも、計画停電が継続されている東日本では4月いっぱい、競輪の開催を中止して、競輪選手の宿舎などの競輪施設に被災避難者を受け入れるべきです。
競輪ファンの貴兄のみなさんや競輪選手また競輪場で働く従事員のみなさんにはご迷惑をおかけしますが、大震災という緊急時のおり、ご理解もいただけるのではと思います。
つきましては、東日本での4月いっぱいまでの競輪開催の中止と各競輪場の選手宿舎を中心とした競輪施設に被災避難者を受け入れる体制をつくっていただけるよう要望いたします。
原子力災害を食い止めるために頑張っているおりのお忙しい時期に大変申し訳ありませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具
2010年3月24日 立川市議会議員 五十嵐けん


【追記】
ちなみにですが、JKAは、震災支援として、災害支援枠を倍増し、3億円の資金を日本赤十字社に提供することを決定しています。東日本の競輪はしかるべき時期に「復興競輪」として再開すべきではないでしょうか。普通開催(ヒラ開催)では「復興競輪」を打っても、赤字ですから、その時は、JKAへの交付金(上納金)を大幅に減額すべきでしょう。


【さらに追記】
昨今の競輪売り上げの低迷により、神奈川県横浜市鶴見区花月園競輪が廃止になりましたし、滋賀県大津市の大津びわこ競輪が廃止になります。いろいろな事情はあると思いますが、両競輪の選手宿舎も被災避難者の避難所として十分に使えるのではないかと思います。そこでかかる費用は、長い間両競輪から交付金を受けてきたJKAが持つというのもいいかもしれません。