国民健康保険料値上げの諮問の撤回を求める要望書

1月28日に開かれた立川市国民健康保険運営協議会(国運協)で、1億5000万円の国民健康保険料の値上げを見送るべきという答申が出されたたことをご報告しました。

その28日の午前中に大沢議員と私との連名で「国民健康保険運営協議会への国民健康保険料値上げの諮問の撤回を求める要望書」を提出したこともお伝えしましたが、下記がその要望書です。

清水市長が国民健康保険運営協議会が国保料値上げ見送りの答申を真摯に受け止め、値上げをしないように、引き続きいっしょに声を上げてください!!

しかし、このような国保世帯に重大な影響をあたえる値上げの答申を、市はたった2回の国運協の審議・協議で強引に決着をつけようとしていました。私は昨年6月の改選前まで過去4年間、この国運協の委員をやっていましたが、当時も同じように短い審議時間だけで、市側が国保料の値上げの答申を出すようにせかし、十分な審議なしで答申を出すはめになり、その時も十分な審議・協議の時間を取るように何度も言っていたのです。

今回の審議・協議の中では値上げやむなしとする委員からも不十分な短い時間で答えを出すのはいかがなものかという意見が続出していました。清水市長の強引な姿勢のあらわれですが、その点は大いに反省してもらいたいと思います。


立川市長 清水庄平殿


国民健康保険運営協議会への国民健康保険料値上げの諮問の撤回を求める要望書


                              2011年1月28日
                    みどり立川 市議会議員 大沢ゆたか
                     市民の党 市議会議員 五十嵐けん


 リーマンショック以降の景気低迷、雇用情勢の悪化により、立川市民の生活もさらに厳しくなっています。とりわけ、立川市国民健康保険加入者の所得は、一昨年は9.4%のマイナス、昨年は6%のマイナスであるということでその暮らしぶりは大変厳しくなっていると思われます。
 そんな中で、清水市長は、1月19日、立川市国民健康保険運営協議会に国民健康保険料を1億5000万円も値上げするという諮問をされました。昨年の2億円の値上げに続き、2年連続で大幅な値上げは国民健康保険被保険者世帯をさらに厳しい状況を強いることになります。特に昨年の値上げは低所得層に配慮されていた面もありましたが、今回の値上げは低所得層にも直撃します。
 そもそも、国民健康保険は、中小零細自営業者や社会保険に加入していない中小零細企業に勤める者や派遣などの非正規社員や失業者や退職者など所得が少ない人が加入する最後の受け皿的な役割を果たしています。国保料の滞納世帯は年々増える傾向にあり、昨年に続く今回の改定により被保険者世帯を一層生活苦に追い込み、保険料の滞納や資格証明書の交付を増加させる可能性もあります。これでは国保料滞納で保険証取り上げ、受診抑制の末の悲しい死亡の事件ということにもなりかねません。
 もともと保険料だけで急増する医療給付をまかなうのは無理があり、国が補助率を下げたために、構造的に市町村が一般会計から繰り入れをしなければならないという市の苦しい状況も理解できますが、だからと言って、立川市国民健康保険加入者の所得がどんどん減っている厳しい状況の中での保険料の値上げは承服することができません。国に補助率を上げることこそを強く要望すべきです。
 1月26日の国民健康保険運営協議会では、この値上げは低所得層にも直撃すると唐突な諮問に疑問の声があがり、まだまだ議論が必要ということで、この日の採決は一旦見送られ、1月28日に再度運営協議会が開かれることになりました。矢継ぎ早の諮問で慎重審議をしないままで答申を求める姿勢も理解に苦しむところです。さらに、保険料の値上げを繰り返せば、結局払えない人が増えて、滞納者や不能欠損額が増えて、市税でしりぬぐいをしなければなりません。
 2年連続での国民健康保険料の値上げをすべきではありませんし、十分な審議ができない状況で、運営協議会に答申を急いで出してもらおうとする市の姿勢も改めるべきです。
よって、今回の国民健康保険運営協議会に国民健康保険料を1億5000万円も値上げするという諮問の撤回を強く求めます。