まだまだ課題あり、入札改革

昨日は、入札改革フォーラム2007 in 立川に参加。

北海道から沖縄県までの116自治体の職員を中心に議員や一般市民を含めると300人あまりの参加があるという報告があり、過去2回の参加者を大分上回ったということは、開催市としてはうれしい限りで、入札改革の流れがさらに広まってもっと大きな流れになってくれればと思わずにはいられない気持ちになりました。

しかし、参加自治体一覧を見ると、東国原知事の宮崎県の参加はありましたが、なんと東京都からの参加がないようなのです。東京都の一般競争入札は予定価格(上限価格)9億円以上の工事からで、長野県、宮城県三重県などの先進自治体と比べても、まだまだ後進的と言えます。全国市民オンブズマン連絡会議の2006年度の調査でも、都の予定価格3億円以上の工事で、落札率95%を超えるものが約3割、落札率90%以上95%未満のものが約2割と、半数が落札率90%を超えています。穿った見方をすると、半分は談合の疑いありです。東京都の市で開催しているのに、東京都からの参加がないのは非常に残念です。

さて、フォーラム1日目は、「品質検査体制の拡充・強化」と「競争性の確保と地域要件のあり方」との2つの分科会がありましたが、私は後者に参加しました。「地域要件」とは簡単に言うと、その市の公共工事に参加できる地域的な範囲。立川市で言えば、市内(立川市に本店がある)、準市内(立川市に支店や営業所がある)、都内=市外(立川市には本店、支店、営業所がない)というように分かれていますが、市内だけに業者を限ってしまうと、参加が可能な業者が少なくなって競争性が働かない場合があるので、準市内や市外に広げることを「地域要件の緩和」と言います。しかし、地域の事情(市内業者の育成というお題目や業者の縄張り意識など)で進んでいないのが実情です。

三鷹市からは、一部の発注工事について、市内業者だけでなく、多摩地区にまで拡大し、地域要件の緩和に踏み切った点などが報告されましたが、まだ大きな成果が上がっていないというのが実情のようです(でも他市がなかなかこの改革に踏み切れない中、先陣をきったということは大いに評価できます)。他の各市の報告や質疑応答を聞いていても、「地域要件の緩和」については、一歩一歩進んではいるようですが、まだまだ大きな壁が横たわっているようです。

今日10日は、入札改革フォーラムの2日目。午前9時から、鈴木満教授の「間違いだらけの入札改革」という講演と入札改革のあるべき方向について、各自治体の担当者のパネル討論がおこなわれる予定です。

今日も参加してきます。早く行かないと遅刻だ・・・。