昨日5日の一般質問の自己採点は30点ぐらい。時間配分ミスの時間切れでもう一歩攻めきれませんでした(もう二歩、いや三歩…もっとカナァ)。質問項目は前にも報告しましたが、①談合・不正を追放する入札制度の改革について?「だいじょうぶですか②立川市乳がん検診」と題しておこなった乳がん検診についての2項目。 
立川市では私が市の公共工事の高値落札の実態を議会で初めて明らかにし、入札制度の改革はそれなりにはなされてきましたが、談合・不正を追放する決定打になるような改革は進んでいない状況です。「ある程度の条件をクリアすれば、誰もが参加でき、誰が参加しているかはわからないような入札制度」が確立されなければ、水面下で談合が巧妙に繰り返され、我々の税金がムダに使われることをとめることは不可能です。

そのためには、

指名競争入札をなくし条件つき一般競争入札を拡大すること


地域要件の緩和(市内に本店を置く市内業者に限られてしまっている入札参加条件を改め、市内に営業所を置く準市内業者にも入札に参加できる枠を広げるなどして、入札参入業者を増やすこと)


経審点数制限の緩和=経審点数の厳格な運用による参入制限を見直して、多くの業者が公平に入札に参加できるような仕組みづくり(業者には工事実績で点数がつけらており、その点数に応じて入札に参加しているが、実際はこの点数以上の工事をこなせる業者が多い)


共同企業体JV工事の見直し立川市のJV工事は特定業者による不透明な高値落札が蔓延して談合などの不正が行われている可能性が大きいので、大型工事には、市内業者を40%以上使うというような下請け要件をつけることに変える)


低入札価格調査制度の確立(現在は最低制限価格というものが設定されており、それ以下の入札は無効とされてしまう足きりラインがありますが、低価格の入札でも調査をして工事ができると判断すれば落札できる制度、さらなる業者の努力を促し競争性を高めます)


外部などの第三者による入札監視委員会の設置(特に長野県のような、談合・不正を追及してきた市民オンブズマンの弁護士や大学教授を中心に据えた、行政の言いなりにならないような強力な委員会をつくり、入札結果のチェックや入札制度改革の助言を受けられる体制を確立する)


広域行政による公共事業発注組合の創設立川市が他市の業者に入札に参加できるようにしても、他市が立川市の業者の参入を拒んでは不公平になりますから、相互に入札に参入できるような体制をつくることが必要。だいたい人口にして40万から50万人ぐらいの規模で考えると、競争性のはたらく入札体制がつくれると言われています)

という7項目の改革が必要です。入札妨害・談合・汚職事件の前にも提案してきましたが、「現時点で必要ない」「時期尚早である」「市内業者の保護が優先」ということで退けられてきたものです。この7項目について、事件後に認識を変えたかどうか問いました。さすがに、市側は認識を変えたようですが、「十分な検討が必要」「考える部分がある」「問題はある」「反対はしないが、(その制度を確立する)自信がない」「難しいので一つの課題としたい」などの答弁にとどめています。まだまだ入札制度改革には消極的な態度です。

また、さらに早急にできる改革として、

1、罰則規定の強化(最大指名停止期間を3年間に。現行は2年間)


2、入札情報の拡大(ホームページでの指名停止業者の公表・入札結果の公表の拡大・市民にわかりやすい立川市の入札制度の説明)


3、電子入札の前段階としての郵便入札の試行開始


4、入札会場の公開


5、業者指名選定委員会の原則公開

を要望しましたが、2に関しては少し脈ありの答弁がありましたが、その他については具体的な答えはありませんでした。

乳がん検診については、自己検診教室などを強化していきたいとの答弁はひきだせたものの、市民の希望が多く、効果があるマンモグラフィー(乳房レントゲン撮影)を併用した検診の拡大については「何らかの方法で対応したいが苦慮している」との答弁。十分な体制を確保するためには乳腺外科の専門医の育成、医療機関の体制の整備など、国や都の支援体制がないとできないことが多く、予算が必要なのでなかなか答えにくい問題はあるにしても、もう少し前向きな答弁があってもいいのではないかと思いましたが、時間切れで質問し切れませんでした。スイマセン。

それだけでは効果がないと厚生労働省までが認めている「視触診のみ」の検診では、立川市は31医療機関が指定されていますが、専門医のいるのは4医療機関だけ。これでは見落としが懸念されることは言うまでもありません。また、乳がん検診の精度は検診を受けて精密検査に回された人のうち実際に乳がんであった人の割合(陽性反応的中度)が高いほど優れているとされていますが、立川市の視触診のみ場合は2.16%、視触診とマンモグラフィー併用の検診では3.92%(過去3年間の検診の結果から)で明らかにマンモグラフィー併用のほうが精度が高くなります。01年度の全国平均は3.51%ですから2.16%は低すぎます。ちなみに、乳がん検診の先進県である茨城県の01年度の陽性反応的中度は7.59%です。乳がん検診ついて議会で大きく取り上げたのは、今回の私の質問が初めてのようですが、不十分ながらこの問題を考えるきっかけにはなったと思います。長くなりましたが、以上が一般質問の報告です。とにかく、入札制度改革についても乳がん検診についても今後とも改革・改善がはかられるようにガンバリたいと思います。