今日おこなわれた市議会・議会運営委員会(議運)で、12月4日午後4時から立川商工会議所が創立50周年記念としておこなうカルロス・ゴーン氏の「特別講演会」に出席したいという市議会議員がいるという理由?で、その日の市議会本会議を早めに(午後3時頃)打ち切ることが決まってしまいました。

議運を傍聴していた私は“開いた口がふさがらない”状態。“議会の常識、世間の非常識”を体感してしまいました。この“市議会 ふしぎ発見”たることの顛末は以下の通り。

前の代表者会議で、この問題は議長に一任されていたのですが、議運で議長から、ゴーン氏の特別講演会へ招待状がきていることから、議会の一般質問を調整し、当日は本会議を早めに切り上げてはどうかという旨の発言が休憩中にあり(だいたいこの種の問題は議事録に残したくないのか?休憩中に話されるのが慣例?になっています)、自民党改革クラブ共産党市議団の委員から議会を優先すべきではないかとの意見は出たものの、公明党と市民フォーラム(民主系)の委員からできれば講演会に参加したいとの発言があり、副議長(公明党)もそれに賛同したために結果として12月4日の本会議を午後3時程度で切り上げること(3日の一般質問を9人、4日の一般質問を4人、5日の一般質問を9人にすること)に決まってしまったのです。傍聴していた私、五十嵐も委員外発言をして、通常どおりの議会運営を求め、カルロス・ゴーン氏の講演会のために議会を早く打ち切るのはおかしいとハッキリと反対しましたが受け入れられませんでした。

こんなことを許してはいけないと、坂下議員、大沢議員、矢島議員と連名で議長宛てに、以下の要望書を提出。マスコミにも報告しました。

立川市議会議長 牛嶋 剛 殿             

2003年12月2日

        
議会運営に対する要望書        


             立川市議会議員 坂下かすみ(立川・生活者ネットワーク)
                        大沢 豊 (市民クラブ)
                        矢島重治 (社会民主党
                        五十嵐けん(市民の党

12月2日におこなわれた立川市議会・議会運営委員会で、立川商工会議所の創立50周年記念としておこなわれるカルロス・ゴーン氏の「特別講演会」に市議会議員が招待を受け、参加を希望する議員がいたために、講演会がおこなわれる12月4日の市議会を午後3時程度までとするということが決められた。このような講演会のために、いわば市議会が途中で打ち切られることは前代未聞である。
 市議会の本会議は年に20日程度しか開催されず、市議会議員が市民からの付託を受けて行政をチェックする貴重な時間であり、議会終了後に行きたい議員が行くべきである。こうしたことに興味のない市民や議員にとっては傍聴の権利、審議の権利を妨害されるものに等しい。
 カルロス・ゴーン氏の言動はマスコミなどを通じて広く伝えられており、講演のテーマが「日産・復活から利益ある成長へ向けて」ということで公共性がほとんどないことや、ゴーン氏については、立川周辺の市民、自治体にとっては、地域から雇用を奪い、法人税を無くしていった張本人と言う人もおり評価も分かれている。その講演に、立川市長をはじめ議員たちが議会を終了させてまで揃って聞きに行く光景に疑問を感じている。また、こうした議会のありようを市民に説明できるとはとうてい思えない。
12月3日から12月5日まで予定されている市議会一般質問には、22人の議員が通告をしており、12月4日を午後3時で切り上げるとなると12月3日と12月5日の本会議が延長されることが予想され、時間外手当が増えて、行財政改革の観点からも問題が生じると考えられる。

 よって、12月4日の市議会を他団体の「特別講演会」のために午後3時まで程度とする取り決めを再考し、こうした外部のことにとらわれない市政を貫いていただきたく、通常通りの議会運営に改めることを強く要望する。


 みなさんはどう思われますか。ちなみに議会が1時間延長された場合の時間外手当は、議会事務局・係長以下9名で総額27351円(平均単価3039円/1時間)。議員の質疑に関係のある部署の係長が残った場合は、係長1人あたり平均単価3791円/1時間で、例えば6名の係長が残った場合は22746円です。この件に関する抗議の声は議長、副議長宛てに042-528-4343(立川市議会議会事務局 直通)