立川市が 男女平等参画推進審議会 の 市民委員 を募集しています!!


最近、ブログ版議事録の方で、下記の、2007年6月議会での「議案第81号 立川市男女平等参画基本条例への賛成討論」のページがよく見られているようです。理由はよくわかりません。


2007年6月議会 本会議 「議案第81号 立川市男女平等参画基本条例」への賛成討論(条件つき)(2009年6月21日)


◆3番(五十嵐けん君) 私は、社会民主党・みどり立川・市民の党を代表して、議案第81号 立川市男女平等参画基本条例を可決すべきという委員長報告に、条件つきながら、賛成の立場で討論をいたします。


 本会議や総務委員会の討議の中で、与野党の複数の女性議員から、内容については後退しているようなことが見受けられる、何点か後退したような部分があり残念に思う。ドメスティックバイオレンスリプロダクティブ・ヘルス/ライツが明確に定義づけされていないという意見が出されました。まさにそのとおりで、私たちもジェンダーの視点を欠いている不十分な条例案であると思っております。


 第一に問題なのは、長年審議し御努力いただいてきた立川市男女共生推進会議の意見が、この条例案に十分に生かされていないという問題です。まず、前文においては、推進会議の意見では、現実には性別による固定的な役割分担意識や、それに基づく制度や慣行、また性による差別的な取り扱いが根強く残っていて、男女平等の理念は今もまだ十分に実現されたとは言えませんという現状認識と乗り越えるべき課題の文面が明記されていましたが、市長が提案した条例案にはこの部分はすっかり抜け落ちています。前文に現状認識と理想的な男女平等社会への心意気が感じられません。


 また、推進会議では、「積極的格差是正措置」とはっきり定義されていたのにもかかわらず、国や東京都に準じるということで、「積極的改善措置」と書きかえられ、内容的には薄められています。先進的な自治体の条例案に対しては、立川市独自の考えがあると主張して、先進的な条項は取り入れないと言いながら、国や都に準じて立川市の推進会議の皆さんが、独自に格差是正措置と強い表現にした方がよいとしていることを退けています。こういうことは世間では二枚舌と言うのではないでしょうか。


 さらに、推進会議の意見では、ドメスティックバイオレンスリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、生涯を通じた性と生殖に関する健康と権利を明確に定義され、性別による権利侵害の禁止の項目ではストーカー行為も含まれていましたが、市はDV防止法やストーカー規制法があるのでとか、一般的になじみのない言葉を条例に使うのはどうかとか、片仮名表記は避けた方がよいとか、男女平等の条例に女性の権利をうたうのはどうかとか、理由をつけて推進会議の意見を退けた条例案になっています。


 さらにまた、計画の実行、年次報告、推進月間、財政の措置や補助金の交付を受けた者に対する助言の条項を設けてほしいという推進会議の意見も著しく後退、もしくは削られています。


 第2に問題なのは、事業者などに男女平等参画状況の報告を求めることも明記されず、市職員の女性登用の数値目標や審議会委員会などの女性登用率の目標も、実効性を持たせるために条例案に明記すべきなのに明記されていないということです。


 市は、あくまでも基本条例だから、個別の問題は推進計画上で実現していくとのことですが、本来ならば条例に明記して早期に実現すべきであると考えます。特に、今までも3次にわたる推進計画はありましたが、市役所の女性職員の管理職への登用や審議会、委員会への女性の登用率も、各年度ごとやそれぞれの審議会、委員会などではばらつきがあり、目標の35%を正確に達成しているとは言えません。ですから、きちんと条例に数値目標などを盛り込むべきです。


 例えば、DV防止法ができてから、DVの発生件数はウナギ登りにふえている状況で、その相談件数は2005年では5万件を超えています。相談するのは被害者の2%にすぎないと言われていますので、5万件を超えていても、それは氷山の一角です。


 また、国連のカイロ会議でリプロダクティブ・ヘルス/ライツに、つまり女性の性と生殖の自己決定権は国家から強制されないことがうたわれているのに、現職の厚生労働大臣が恥ずかしげもなく女性を「産む機械」に例えた発言もしています。


 このような事象を例にとっても、根深い女性べっ視や女性差別立川市を含めた日本社会に大きく横たわっていると言っても過言ではありません。


 よって、今回の市の条例案は、推進会議の意見の重要な部分を聞き入れていない不十分な実効性の薄いものであると思え、反対することも考えましたが、条例がないよりはあった方がよいということ、この条例によって立川市第4次男女共生社会推進計画が一歩でも進む可能性があることや、苦情処理委員が置かれることを考えて、ぎりぎりの判断で賛成はいたしますが、推進計画の早期実現と、近い将来に推進会議の精神をより生かした条例の見直しが必要であると強く申し述べます。


 最後に、個人的ではありますが、私の敬愛するジョン・レノンは、35年前に、


女は世界の奴隷か、そう、奴隷さ。
女は世界の奴隷。
考えてみろ、そして何とかするんだ。
男どもは女の顔を黒く塗らせて踊らせる

と歌いました。


 私の本会議の質問で、いきなり理想的なことを書いても実効性はないだろうとお答えになった理事者並びに条例作成に携わった職員の方々に、この歌の意味や精神を少しでも理解していただければ幸いと思います。


 討論を終わります。


2013年の2月に、『立川市第5次男女平等参画推進計画実施状況報告書(2011年度年次報告)』が出されていますが、その「第?部 評価及び意見」には立川市男女平等参画推進審議会からの答申として、立川市の男女平等参画推進が不十分とする指摘や意見が多く、多くの点で改善を求められています。


早急の改善策が求められていますが、残念ながら2013年度予算にはあまり反映されていません。もう6年も前になりますが、条例立案時に、いろいろな後退があり、実効性においても不十分な条例であったがために、立川市の男女平等参画がなかなか進まない実態が透けて見えてきているのではないでしょうか。


立川市が男女平等参画推進審議会市民委員を募集中です。


さて、話が変わりますが、現在、立川市男女平等参画推進審議会の市民委員の募集がおこなわれています。


男女平等参画推進審議会市民委員を募集します。


男女平等参画を推進する計画の実施状況等を審議します。


対象 平成25年1月1日現在、市内在住の20歳以上の方


保育 会議中の保育あり。(1歳から学齢前)


募集人員 5人以内(選考)


任期 平成25年5月26日から2年


謝礼 日額10,800円。(年8回程度)


応募方法 住所・氏名・年齢・性別・電話番号と「男女平等参画社会を推進するための提案」を800字以内で書いて4月23日(消印有効)までに郵送、ファクス、又はEメールで下記まで。


郵送 〒190−0012 立川市曙町二丁目36番2号
ファクス 042−528−6805
Eメール danjoyobyoudou@city.tachikawa.lg.jp


 
応募先 立川市総合政策部 男女平等参画課
お問合せ 042ー528−6801


立川市ホームページへのリンクは下記へ】


◆男女平等参画推進審議会市民委員を募集します。
http://www.city.tachikawa.lg.jp/cms-sypher/www/service/detail.jsp?id=10064


◆「第5次男女平等参画推進計画実施状況報告書」と「評価及び意見について(答申)」(2010年度年次報告)
http://www.city.tachikawa.lg.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=8627

※2011年度年次報告の最新版がまだ立川市ホームページにアップされていないようですので、1年前のものです。



【 関連リンク 五十嵐けんのブログ版議事録 】

2007年6月議会 議案第81号 立川市男女平等参画基本条例についての質疑 (2007年6月8日 本会議)
http://igaken50.blog.so-net.ne.jp/2007-06-08


2007年6月議会 本会議 「議案第81号 立川市男女平等参画基本条例」への賛成討論(条件つき)(2009年6月21日)
http://igaken50.blog.so-net.ne.jp/2007-06-21