立川市の小中学校の“給食まるごと検査”
昨年の12月まで、立川市では保育園や小中学校の給食食材の放射能検査を1カ月で40検体おこなっていました。（保育園で20検体＝〈隔週で10品目ずつ〉、小中学校で20検体＝〈隔週で10品目ずつ〉業者委託でおこなわれいました。）
今年1月から3月末までの継続しておこなわれる検査は、1カ月に換算すると約30検体の検査ということになっています。検体数から言うと、後退ということになってしまいましたが、その検査の中で“給食まるごと検査”をやるということになりました。
通常の“給食まるごとセシウム検査”は、調理済みの給食の1週間5日分を冷凍保存したものを検査にかけますが、立川市の“給食のまるごと検査”は、各保育園などに冷凍保存をする冷凍庫がないので（それぞれの保育園で冷蔵庫の冷凍スペースに空きがないので）、給食の検査検体は“一週間5日分”ではなくて”1日分”（＝1食分）のものになっています。
（できれば、まるごと検査は1週間分の方がいいかなと思いますが、冷凍スペースがないということですのでいたしかたないかとも思います。）
検査は専門業者に委託する形でおこなっており、検査機関は以前と同じ「（財）東京顕微鏡院」で、ゲルマニウム半導体検出器で検査しています。検出限界値は放射性セシウム134、137ともに1ベクレル/キログラム（Bq/kg)前後です。この前このブログでも、公立保育園10園の“給食まるごと検査”で、すべての園で放射性セシウム134、137ともに「不検出」であったことを報告しましたが、小中学校での調理済み給食のまるごと検査も公表されました。
（それぞれ自校で給食をつくっている小学校の単独調理校8校を除く、多分2月の検査でおこなわれると思います。）
共同調理場校Aブロック（けやき台小、柏小、大山小、西砂小、上砂川小）
共同調理場校Bブロック（第10小、南砂小、若葉小、幸小、第9小、松中小、新生小)
中学校給食
1月21日の給食はそれぞれ「不検出」でした（検出限界値は1.0〜1.3Bq/kg）。
少し前に、副市長と財務部長から、2012年度予算（新年度予算）の説明を受けましたが、業者委託による給食の食材などの放射能検査については、来年度以降も、一応継続するとのこと。
「保育園給食用食材等にかかわる放射性物質検査」に255万2000円、「学校給食用食材等にかかわる放射性物質検査」に234万円の予算がつく予定です。
市が独自に食品の放射性物質測定器を購入することについては、昨年の12月議会で「市民のための放射能測定システム設置に関する陳情」が全会一致で採択されていることから、来年度予算の中の「予備費」で対応したいとのことでした。
検査機関に委託しておこなわれる検査だけでは、食べる前の検査は不可能ですし、1検体2万円もかかるということから、検査する検体を増やして、きめ細かい検査はできません。
やはり、市が保育園や学校給食の放射性物質についての“厳しい基準”（厚労省の新基準より相当厳しい基準）をつくり、早急に食品の放射性物質測定器を購入して、食べる前の検査を可能にして、検査品目を増やし、子どもたちを内部被ばくさせないために、微量であっても放射能に汚染された食物を避ける、使用しないという体制をつくるべきだと思います。
【立川市のホームページ 関連リンク】
給食まるごと検査の結果⇒小・中学校で提供した調理済み給食の放射性物質検査結果一覧 (PDF形式：58KB)
1月21日に検査した食材5品目の検査結果⇒小･中学校給食の放射性物質検査結果について (PDF形式：65KB)
今までの9回の食材検査の結果⇒小・中学校給食で使用する食材の放射性物質検査結果一覧 (PDF形式：79KB)
小・中学校給食の放射性物質検査結果について （ここが基本的なページ 検査結果のPDFのページにリンクしています。）
※立川市の小学校給食は第1小から第8小の8校が、単独調理校で、各校とも自校で給食を調理しています。その他の小学校の給食は共同調理方式で提供されています。第一学校共同調理場で調理された給食を食べている学校が、Aブロックのけやき台小、柏小、大山小の3校とBブロックの第10小、南砂小、若葉小、幸小の4校。第二学校給食共同調理場で調理された給食を食べている学校が、Aブロックの西砂小、上砂川小の2校とBブロックの第9小、松中小、新生小の3校。
中学校給食については、弁当併用外注方式（家庭からの弁当か、民間調理業者が調理・盛り付けしたランチボックスによる給食のどちらかを選択できる方式）でおこなっていて、献立作成や食材料の選定・調達等は市の栄養士がおこなっています。シントミフーズ株式会社が第1中、第5中、第7中、第8中を担当、協同組合立川給食センターが第2中、第3中、第4中、第6中、第9中を担当）
立川市の学校給食について詳しいことを知りたい方は下記へリンクしてください。
