老人に冷たい清水市長?! 自民党のアンケート

igaken502008-06-09


現在の長寿医療制度について
賛成する理由
 我が国が少子高齢化社会を迎え、生産年齢人口減による財政負担が若年層に将来負担を強いることは絶対に避けなければならないと考えます。
 この考えのもと多額の初期投資を行い、スタートした制度を1〜2ヶ月の推移のみで廃止を謳うなどというのは言語道断の迎合主義の極みと言えましょう。介護保険の例にあるように今後時間をかけて見直しを行い、持続可能な制度の構築に向けて毅然とした政策断行を望みます。


実態調査もきちんとおこなわず、小泉ブームの最中、国会審議もまともにおこなわれないで、自公政権の数の力で強硬採決された後期高齢者医療制度。2008年4月にスタートしたばかりと言うのに見直し論議渦巻き、「現代の姥捨て山」と批判の大きいこの制度に大賛成の上記の言葉・文章は誰のものだと思いますか?

何を隠そう、悲しいかな、これはわが立川市の市長、清水庄平氏のもの。

自民党が6月4日、全国の都道府県と市区町村の首長を対象に実施した後期高齢者医療制度長寿医療制度)に関するアンケート調査に答えたのが上記の文章です。その調査結果は、1123人の有効回答のうち84.1%に当たる944人が賛成で、反対は116人で10.3%だったそうですが、この結果をみるとまだまだ全国の首長は自民党の「言いなりか」とツッコミを入れたくもなりますが、多くの首長はKY(空気読めない)ならぬYY(世論読めない)なのかもしれません。自民党の意向についてはよく読んでいるんでしょうけれども…。

しかし、清水市長の言う「スタートした制度を1〜2ヶ月の推移のみで廃止を謳うなどというのは言語道断の迎合主義の極み」というのは民主党社民党共産党国民新党のことでしょうか?

私は、「スタートした制度を1〜2ヶ月の推移のみで《見直しをしなければならない》などというのは言語道断で無責任の極み」だと思うのですが、自民党こそ、あまりの世論の怒りの大きさに見直しをしなければ政権がもたないというのが実情なのでしょう(本当はこういうことを「迎合主義」って言うのでは…)。財務省厚生労働省の官僚たちが、いかにカネを優先し、老人を軽視し、命にかかわる医療の問題を軽視して、いい加減な数字、机上の論理だけでこの後期高齢者医療制度をつくったかを物語っていると思います。市民の皆さんはいかがお考えでしょうか。

私は、山口2区の衆議院補欠選挙沖縄県議会選挙で、ボランティアで電話かけをして民主党の方を支援しましたが、その有権者との対話の中で後期高齢者医療制度に対する怒りを本当に肌で感じました。「俺は後期高齢者の医療のこともあるけい、そちらじゃけい」という年配の岩国市の年配の男性や「もう政権交代、ひっくり返すしかないさぁ。がんばりましょう〜ね」という沖縄県島尻郡南風原町のオバーの声は今でも耳に残っています。自民党支持者でも今回は民主党にという方がたくさんいました。

低所得者ほど負担が軽減され、高所得者ほど重くなる」と、後期高齢者医療制度の導入に当たり、厚生労働省が繰り返してきましたが、実際は低所得者ほど負担が大きく、逆進性が強いということも明らかになっているようです。

立川市でも4割の方は負担減になるが、6割の8000人の方が負担増となるという結果が出ており、後期高齢者医療制度に対する苦情や問い合わせは3月で650件、4月で1510件にものぼっています。

この間の高齢者への負担増は後期高齢者医療制度だけではありません。立川市では2006年度の老齢者控除の廃止で約1億6000万円の増税(約6900人が対象)、公的年金等控除額の引下げで約6700万円の増税(約7000人が対象)、老年者非課税の係る人的非課税措置の段階的廃止で約1300万円の増税(約2200人が対象)、2007年度の老年者非課税の係る人的非課税措置の段階的廃止で約1300万円の増税(約2200人が対象)と大増税が続いています。これに後期高齢者医療保険料の年金からの天引きと昨今の値上げラッシュ。これでは、たまったものではありません。

それにしても、所信表明で清水市長は

「市政運営に当たっては、市民との対話の重要性が今まさに問われておりますし、この対話から生み出された施策をいかに展開するかが、市民生活の安全・安心を保障し、持続可能な立川市の将来を築き上げる上での大切な礎となってくると考えております。また、私は市民との対話に当たって、十分な情報の公開や説明責任を果たし、市民の意見に謙虚に耳を傾けることを基本に据え、同時に、施策展開に当たってのスピード感も重要視していきたいと考えております。」

と言っておられましたが、立川市の高齢の市民の方々と対話をし、そういった方々の意見に謙虚に耳を傾けたのでしょうか・・・?

疑問です。それとも清水市長にとってそういった方々の声を聞くことは「迎合主義の極み」なのでしょうか・・・?

後期高齢者医療制度は廃止すべきです。

さもないと「老人革命」がおきるのではないでしょうか。