反対です!! 行財政改革に逆行する「副市長2人制」

新市長が副市長を2名にするということを提案し、本会議で質疑がおこなわれました。

業務が拡大している
トップマネジメントの強化
市長選挙の時の公約だった

というのが提案の理由です。

トップマネジメントの強化ならば、普通はトップをスリム化するのではないでしょうか。2人制はトップを肥大化させるだけで行財政改革にも逆行します。人口17万5000人程度の立川市ならば、市長がしっかりしていれば副市長は1人で十分。それが私の基本的な考えです。

そもそも立川市は、ファーレ立川などの基地跡地の大規模開発(相当ムダが多かった)や立川駅前の区画整理事業などの関連で国や都との交渉などで業務が拡大するため開発担当の助役(当時)をおくということで1987年11月から2人制になりましたが、大規模開発や区画整理事業が終息し、行革のためということで1999年12月にひとりの助役の任期切れとともに今の副市長がひとり助役ということになりました。以後8年間は何の不都合もなく行政が行われてきています。

私を含めて3人の議員(2人が反対の立場、1人が賛成の立場)がこのことについて問い質しましたが、市長の答えは集約すると

「市長自ら判断するために副市長の集約された情報がほしい」
「2人副市長を置くことによってさらに行革の進行度合いが早まる。こまごまとした配慮しながら行革を進めることができる」
「(現在の副市長に対して)類まれな人材を立川市は得てきたが、業務量等はもうほとんど限界。とても私如き浅学非才の身ではこれだけの業務量をこなすことができない。通常の人間であったならば限界を超えた業務量をこなしているという風に感じている」
「私自身も9月10日から業務開始以来、土日祭日休んでいない。物理的にはかなり限界に近づいてきている」
「類似市で2人制が多い。マンパワーに関して軽々に金額で判断するのは若干問題がある」
「あくまでも公約したこと、公約を守っていく」

ということでした。

11名の部長からは集約された情報はなかなかないのでしょうか。あっても忙しくてご自分で集約できないの?
「行革を進めるにあたってこまごました配慮ができる」?果たしてそうでしょうか?
例えば今回の柴崎図書館の廃館問題では、とくに図書館協議会に正式に諮問も行われず、地元自治会や学校関係者や図書関連団体からほとんど意見聴取もせず、一番大切な利用者の意見も集約せず、つまり市民の意見を聞かずに進めようとしているじゃありませんか?「こまごました配慮」というのはあくまでも「姿勢」の問題じゃないんですか?
全国の一般市では厳しい財政の中で副市長は1人というのが圧倒的に多いのではないですか?
マンパワーに関して軽々に金額で判断するのは若干問題」?金額で判断して4年間で100人の職員の削減と訴えていらっしゃるのではないのですか?
就任3ヶ月で、もう市長ご自身の限界も近づいているんですか?

と思いますが、市民の皆さんはいかがお考えでしょうか。

ちなみに、副市長の給与は
月額 92万4000円 年 1108万8000円
期末手当(ボーナス)は、年 493万4160円
退職金4年で 1108万8000円 1年で換算すると 277万2000円

ですから、1年間では 1879万4160円
これに副市長が年間使う庁用車代は1年で 約100万円

つまり、1年で約2000万円弱の経費がかかっています。

4年で約8000万円です。

2000万円あれば、運営を適切に見直した上という条件付ですが、柴崎図書館を存続させ、充実していくことが可能です。

残念ながら、この副市長の2人制は、自民党公明党、市民フォーラム(民主党系)の賛成多数で成立してしまいました。反対は共産党の5人と社会民主党・みどり立川・市民の党の3人の8名でした。

聖域なき行革と言う人が、限界だからと言って、自分の身の回りのことは行財政改革に逆行する聖域をつくってしまっているのではと思わざるを得ません。