お蔵入り(12月議会のあれこれ その2)

12月議会においても、私達の会派「社会民主党・みどり立川・市民の党」提出の意見書案は悉く自民党公明党の反対で意見の一致をせずに4つの意見書案がお蔵入りしてしまいました。トホホホホ…です。

前にも書きましたが、立川市議会では、各会派が提案する政府などに出す意見書案は一度議会運営委員会(議運)で全会派の意見の一致をみないと上程できず、日の目を見ません。特に議運で「休憩」をとって話し合われるので、その審議は記録にも残りません。議運を傍聴しない限り(議運にはほとんど傍聴者はいない)は、いわゆる「密室」の中の論議になってしまっています。

以下は没になった4つの意見書案のひとつ『防衛省疑惑の徹底糾明を求める意見書(案)』です。防衛省の疑惑についてはもう司直に移ったからということで自公の反対で意見の一致をみませんでした。市民フォーラム(民主系)と共産党は賛成でしたので、本会議に上程されれば可決されたと思われます。文才のない私が成文したものだったので悔しいの一言ですが、防衛省の疑惑を司直だけに任せるというのは短絡的ですし、もっともっと国会において解明・糾明すべきです。

社会民主党・みどり立川・市民の党提出

防衛省疑惑の徹底糾明を求める意見書(案

守屋武昌・前防衛省事務次官収賄容疑で逮捕されたことで、防衛利権疑惑は防衛省トップの汚職事件へと発展しました。逮捕容疑は、前次官が妻と共謀し、防衛省の装備品納入などで軍需専門商社・山田洋行元専務の宮崎元伸容疑者に便宜を図ったことの謝礼として、12回で389万円分のゴルフ接待を受けたことですが、とくに、東京地検特捜部は、前次官が航空自衛隊の時期輸送機(CX)の選定など、防衛装備品の調達で、日本ミライズの宮崎容疑者に有利な取り計らいをしているとみているようです。そのほかにも、山田洋行が装備品代を水増し請求していたのにかかわらず、処分されなかったことへの前次官の関与や前次官が日本ミライズ資金集めを助けるために経済人に口利きした疑惑、部下に投資目的で4500万円を預けた問題などの真相解明が求められています。

また、政治家と軍需産業との癒着疑惑も浮上しています。前次官の証人喚問では2人の防衛庁長官経験者が「宮崎容疑者との宴席に同席した」と名指しされたほか、複数の政治家が山田洋行にパーティー券を購入してもらったり、献金を受けていたと報道されていますが、名前の挙がった政治家をはじめとする政界と防衛商社とのかかわりを解明することも急務と言えるでしょう。

さらに、この汚職事件を契機に、年間2兆円にも及ぶという軍用機から制服までの防衛省の装備品の調達の大半が競争性と透明性が疑問視される随意契約であるということや、そのうちの1500億円前後はあるという日本の軍需商社を介して輸入されるものへの適正な価格をチェックする機能が防衛省にほとんどないということが明らかになりました。このような実態の中で、天下りによる防衛産業と防衛省との癒着の問題が大きく横たわっているといっても過言ではありません。

よって、立川市議会は、国会ならびに諸関係機関において、防衛利権の闇を一掃するために、今回の汚職事件を解明するとともに、背景に政官業の癒着構造があるとも言える防衛省疑惑を徹底糾明し、再発防止に取組むことを強く要望します。